2011年5月11日 星期三

アメリカで人気、日本のお弁当

   

 今なぜアメリカで日本のお弁当が人気なのか。取材を進めていくうちに、日本人の私が考えていた以上の理由が見つかりました。このお弁当人気の記事をニューヨーク・タイムズに書いたのはサマンサ・ストーリーさんです。実は、彼女自身も二歳になる息子さんに毎日お弁当を作っているお母さんです。
 「息子が保育園に通い始めるまではべビーシッターが昼食を作っていた。息子は偏食なので、ランチをどうやって作ったらいいか不安になった。息子が楽しんで食べるものを作りたかった。お弁当箱は知っていたが、米国人にここまで人気とは思わなかった。」
 サマンサさんはアメリカで今お弁当に人気が出ている理由を次のようにみています。
 「お弁当を作れば、ひとつ2ドルか3ドルで、できる。米国の典型的なランチはサンドイッチとバナナだが、これではつまらない。だからおもしろくて、魅力的なお弁当をつくりたいのだ。そしてポケモンやドラゴンボールを観て育った世代はアニメの中でおにぎりを食べるシーンを観てなんだろうと思っていた。それで調べていくうちに、お弁当をつくるようになった。」
 そして、ニューヨークにある書店紀伊国屋の店長ジョン・フラーさんは、お弁当関係の本が今日本語だけでなく、英語でも次々と出版されていると話します。
 「最近も『カワイイ弁当ボックス』と『ベントウ501』が出版された。」
紀伊国屋では、本だけでなくお弁当箱も売っていますが、こちらは今品薄状態です。
「景気後退で売り上げは全般的に落ち込んでいるが、弁当箱と弁当関連本だけは売り上げをのばしている。」
 日本に以前住んでいて、「ベントウラブ」という本のマーケティングディレクターは金融危機の今、人々は不安で、この不安感こそが、お弁当の人気に繋がっているとみています。
 「不安なときにお弁当で大好物を食べることができたり、大プロジェクトを抱えているときに安心感のあるお弁当を食べれば勢いがつく。」
 今、お弁当人気は本だけでなく、インターネットやツイッターでも明らかです。最後に、毎日お弁当を職場に持って行っているニコル・スターナーさんは大好きなそぼろ弁当を披露してくれました。
「金融危機で毎日外食はしていられない。だからお弁当は解決策なの。前もっておかずもつくりおきできるし、栄養価値が高いし、一日腹持ちがいいし、家族全員に作ってあげられる。」
 金融危機を体験し、節約が見直されているアメリカ。そこでは、日本流のお弁当を作ることで、節約だけでなく、バランスの良い食事ができて、その上、家庭の味で、さきゆきのわからない不安感をやわらげてくれる。その数々のメリットが不景気の今だからこそ、アメリカでも注目されています。
 「おいしいですか?」
 「うん、おいしい。」

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