台湾の駅弁 歴史学科 吳帆穎
駅弁とは、「駅弁当」あるいは「駅売り弁当」の略称で、鉄道の駅や車内で売っている弁当である。台湾の駅弁は日本統治時代から発展し、大きく分けると二種類ある。一つは台湾鉄路管理局(略称台鉄台湾国営事業の一つ)の駅弁で、もう一つは台湾高速鉄道(略称高鉄、台湾高速鉄路公司が運営している)の駅弁である。
1949年には、台鉄が正式に鉄道レストランを成立し、駅弁の販売も始めた。そのときからの数年間、駅弁の中身はだいたい「排骨」(パイコー、豚肉の竜田揚げに似ている)、「滷蛋」(ゆで卵を醤油などの調味料で煮込んだもの)、豆腐干(押し豆腐)と干し大根などのおかずが入っていたが、弁当ばこは何度も変えられた。1949年より1969年までの20年間、台鉄の弁当ばこは使い捨ての木の弁当ばこであった。1970年より、アルミ製、ステンレス製、そして発泡スチロール製の弁当ばこは次々と採用され、1979年にエコの問題を考え、再び木の弁当ばこにした。現在では、紙の弁当ばこを使っていて、中身も時代が進むとともに多様になっている。以上は普通の駅弁の紹介だ。実は、2000年に台鉄が台湾鉄道の113周年のお祝いに、もう使っていないステンレス製の伝統的な駅弁を発売し、「懐旧駅弁」とピーアールした。その結果、台湾社会でブームが起こって、台鉄の「懐旧駅弁」は毎年の鉄道祭りの定番商品になっている。
一方、高鉄の駅弁は開通した1年後の2008年の年末に発売された。総体的にいえば、高鉄の駅弁は懐旧風ではなく、精美であるスタイルだ。健康的なテーマに、高鉄の駅弁はメインディッシュを除いて、まだ四種類の新鮮な野菜が入っている。それにベジタリアンのために、特別な駅弁も用意している。そのため、高鉄の駅弁は台鉄の駅弁より値段が少し高い。駅弁の発売の当年、高鉄公司も700T列車のような形の弁当ばこを発表した。結果は大好評であった。
台湾高速鉄道も台湾の鉄道の一つだが、実は、台湾で駅弁というと、ほぼ台鉄の駅弁を指している。それは発売の時間の長さに関わっているであろう。大部分の台湾人の心に長く存在しているのは高鉄の駅弁ではなく、台鉄の駅弁なのから。しかし、鉄道文化や観光産業がどんどん盛んになるにしたがい、台鉄の駅弁も高鉄の駅弁もさらに発展していくであろう。もっと台湾各地の特色を持つように、もっと多様になるように、発展していくと私は思っている。
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