2011年3月19日 星期六

991期末試験「ラブレター」

  金賞   歴史学科  関玲

   私の腕時計への手紙

 月日が経ち、また一年が終わった。言わなくても君には分かったね。時間の流れは君にとって一番詳しく知っていることだろう。
 君は私たちの初めての出会い日を覚えていない?私が小学校を卒業した時、父は私に時間を大切に思わせるため、君をプレゼントとして渡した。店の中で色々な腕時計が揃って、みな綺麗だったが、私の目を引き寄せたのは君しかなかった。紺碧のダイヤルにコンパスのような銀色の星の模様があって、赤い時針がついている。デザインは独特だから、とても気に入った。あれは一目惚れかな?多くの腕時計の中で私はすぐ君を選んだ。あれから君はずっと私の傍にいた。私と一緒に学校へ通っていた。花蓮の海波、大理の古い城。または、富良野のラベンダー花畑、上高地の澄んだ湖。私と一緒にあっちこっちへ行って様々な景色を見た。楽しい時にも寂しい時にも、君はいつでも私を見守ってくれた。嬉しいことも悲しいことも、君は何でも知っていた。君は無口な友達のような存在で、言葉ではなく、ただ静かに支えてくれた。君を耳もとで置いて、「チクタク」の微かな音を聞くと、なんだか安心になれる。君は私の傍にいたのは、昨年までもう十年だった。「来年も一緒だね」と信じていたが、いつの間に君はだんだん動かなくなった。バッテリーを換えても、そのまま動かなってしまった。何時かを教えるのができなくなってしまった。十年以来、君は休まずに動いていた。よく頑張っていた。悲しいだが、私は新しい腕時計を買って、「お疲れ様」と言いつつ、君を引き出しに置いた。でも、君のことを忘れるわけではないよ。私は決して君のことを忘れない。
 だから静かに眠りなさい。私は知っている。君は私の傍にいなくても、これからも私と共に月日を数える。
 

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